分子線エピタキシー法(Molecular beam epitaxy)
Knudsen cell (Kセル)中の原料を加熱することによって分子線を発生させ,基板上に蒸着させる試料作製方法です.融点の高いSi原料は,熱電子を衝突させることによって分子線を発生させます.チャンバー内の不純物を超高真空(~10-10 Torr)まで排除した清浄環境下で成膜を行うことから,残留不純物の少ない高純度な膜を作製することが可能です.また,電子線回折を利用したRHEED像の観察により成膜中のその場観察が可能です.本研究室では,適切な条件下でSi基板上にFeとSiを同時蒸着させることにより,β-FeSi2エピタキシャル膜を作製する技術を確立しています.